今回の記事では、UbuntuでUSBに書き込みができない問題の解決方法を紹介します。
発生した問題
学校で少し特殊な課題があり、紙媒体での課題提出を求められました。そこで、PDF形式で課題を出力し、学校のプリンタで印刷しようと考えました。
さっそく完成した課題をファイルマネージャでUbuntuからUSBに移そうとしたのですが、ドラッグ・アンド・ドロップができませんでした。
ファイルマネージャではエラーメッセージが表示されなかったため、ターミナルを起動し、「mv」コマンドを使用してファイルを移動させることにしました。具体的には以下のようなコマンドを実行しました。なお、ファイル名やパスは実際のものと異なる場合があります。
$ mv ~/Documents/kadai.pdf /media/xxx/usb/
mv: デバイス間移動失敗: '/home/xxx/Documents/kadai.pdf' から '/media/xxx/usb/kadai.pdf' 。移動先を削除できません: 読み込み専用ファイルシステムです
エラーメッセージから、USBが読み込み専用(read only)としてマウントされてしまっていることが確認できました。これは私の憶測ですが、WindowsでフォーマットしたUSBを使用したため、Ubuntuが上手く認識できなかったのではないかと考えました。
エラーの解決方法
ターミナルで「mv」コマンドを実行してみた結果、読み込み専用としてマウントされてしまっていることが原因だと判明しました。念のため、「mount」コマンドでUSBをどのようにマウントしているのか確認してみましょう。
$ mount | grep usb
/dev/sda1 on /media/xxx/usb type vfat (ro, ...
ro
という記述から、確かに読み込み専用としてマウントされていることが確認できます。
「mount remount」コマンドで再マウントを行い読み書き可能な状態に変更します。
$ sudo mount -o remount,rw /media/xxx/usb
$ mount | grep usb
/dev/sda1 on /media/xxx/usb type vfat (rw, ...
「mount」コマンドの実行結果がro
からrw
に変化していることが確認できると思います。USBを書き込み可能な状態でのマウントに成功しました。
この状態で「mv」コマンドを実行し、ファイルの移動を試してみます。
$ mv ~/Documents/kadai.pdf /media/xxx/usb/
$ ls /media/xxx/usb/
kadai.pdf
無事、ファイルをUSBに移動させることができました。
まとめ
今回の記事では、UbuntuでUSBに書き込みができない問題の解決方法を紹介しました。
私はWindowsとUbuntuをデュアルブートして使っているのですが、OS間でファイルを共有する用途の共有フォルダにファイルを移すことができなかったことが過去ありました。その時も共有フォルダを読み込み専用としてマウントしていることが原因でした。
マウントの不具合が原因で書き込みができなくなることは意外と多く発生するのかもしれません。